何度目かではない電送人間を見た。

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電送人間(英題/The Secret of the Telegian)(1960年 日本 監督/福田純)

東宝変身人間シリーズの二作目で、これだけ見ていないと思っていたらその反対でガス人間第一号しか見ていなかった。
任意の装置を駆使して遠距離に移動するのはガス人間と大体同じなんだけど、このシリーズは変身した人間そのものではなく、変身した人間の存在が周囲にどのような影響を与えたかを楽しむと面白く見れると思う。
怪獣映画より特撮カットは正に特撮で、コンピュータか光学合成かではなくて、どうやって工夫するか道具を選ぶ前の発想などが大切なんだと思ったよ。この映画を作った頃はコンピュータは無かったけどさ。

時期的に敗戦の影が色濃く残り、みたいな事も言えない時代になってるので未だ戦争を引きずる人による悲しい犯罪に見える。
キャバレーDAIHONEIが21世紀のメイド喫茶を先取りしすぎていて面白かった。コスプレ具合とか、商品の名前など。今も昔もそんなに変わりは無いね。
この中で金粉ショーが出てくるけど、今も昔もこれをやらせる人ややりたい人はどう思っているか知らないが、僕は金粉ショーを見るたびに心の中で爆笑している。つまり、お笑いだと思って見ている。それはともかく、敗戦の感覚が残っているなら軍国コンセプトキャバレーなんてやらないだろう。60年代だと世間はそんなに戦後感は無い。

電送人間の表現が良い。スターウォーズのホログラムとはやりたいことは違うが、見た目としては随分と先に出来ている。
カメラが怪獣映画に比べて自由に動いているように見えた。怪獣映画は無理してんだなと思った。
日本の特撮映画を子どものお遊戯くらいにしか思っていない人も見ると良いと思います。

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