何度目かではない臨場 劇場版を見た。

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臨場 劇場版(2012年 日本 監督/橋本一)

始めて見たはずなのに既観感があるのは何故だ。
まるでTVドラマを見ているようだった。元がTVドラマなので見ているようもなにもTVドラマなのだ。

こういった感じの映画を見るとどうしてもリアリティを探してしまう。リアルじゃなければダメだと思うのだ。別にリアルである必要は無いのに。
そしてリアリティレベルが低かったり、リアリティのバランスが悪いと付けなくてもいい文句をつけてしまうのだった。
この映画だけでなく、作品世界のリアリティレベルは大切だと思っていて、そのバランスが取れていることも面白さの一つだと思っている。

で、この臨場もなんか妙だと思ってしまったのは、主人公が本来業務ではない所謂越権行為をしていることが大前提の作品世界であり、一人だけ妙に芝居がかった話し方をすることに疑問を感じてはいけないところだ。主人公のような超法規的な人が活躍すると痛快だ。

でも超法規的な人とは特撮ヒーローと置き換えられると思う。所謂ジャリバンの構造だ。連続TVドラマとして造り続けるにはこの構造が手堅いのだろう。毎週見ごたえのあるドラマをオンエアし続けることは大変な仕事なので、軽く言えないが、超法規的度を何らかの方法で薄められないだろうか、または超法規的であることが納得しやすい設定を作ることが出来ないものかと思ったのが臨場を見た感想だ。この臨場は映画だが。

僕はこの臨場のTVドラマを見ていない。でも状況は全く分からなくはなかったし、たしかに要素を詰め込んだ感じはあり、各要素が投げっぱなしてあっても、描きたい部分に視点が定まっていたので、物語としてきちんと締められていたのでは無いかと思う。可もなく不可もなくかもしれないけど、興味深く見れた。

あー、主人公の超法規的な存在を納得させる設定って、ガンダムのミノフスキー粒子だな。

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