何度目かのフランケンシュタインの復讐を見た。

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フランケンシュタインの復讐(原題/The Revenge of Frankenstein)(1958年 イギリス 監督/テレンス・フィッシャー)

ハマーのフランケン、二作目。一作目のラスト、ギロチンに向かうところから始まる。目茶苦茶続編だ。断首直前で体の不自由なカールに助けられる。一作目であえて描かなかったのか、二作目の冒頭のように刑の執行直前だったのか分からないけど、人気が出たから二作目を作ったようなので、多分死んでる設定だったのだろう。そしてフランケンシュタイン博士はクライマックスで死ぬ。しかし死は終わりじゃないのだよね。
今回は助手がポイントだ。最初の助手というか、死刑から救ったカールは博士を手伝うが、自分を健康な体にして欲しい欲があり、脳移植を望んでいる。次に助手を希望するハンスは人造人間の製造に興味を持つ有能な医師。今回も博士は死体を漁りまくり、開業する診療所も表向きは町の人のために献身的な働いているが、それも死体を集める為だ。それでも博士は悪いことをしているつもりは一切無いので、診療所も人造人間の研修のための死体集めもまじめに取り組んでいる。まじめすぎて狂っているのだ。怪物は複数体作っていて、一体にはカールの脳を移植する。移植や人造人間の製造について成功するかどうかは問題になっていない。もう製造に関しては確立していることになっている。そしてカールは移植に成功する。人造人間のデザインは普通の人だ。所謂キャラクター的なことは一切無い。しかし、脳移植は凶暴性を増す。見た目も怪物然としてくる。結局カールは元の姿と対して変わらない醜悪な姿になる。あ、怪物は長く生きることは出来ずに死ぬ。この一件で博士はフランケンシュタインであることがバレ、診療所にいた患者達に撲殺されるのでした。
ここで有能な助手、ハンスの登場です。瀕死の博士の脳をまだ脳の入っていない人造人間に移植するのでした。遂にフランケンシュタイン博士自体がフランケンシュタインの怪物になったのです。これは人造人間キカイダーのギルハカイダーだね。時代的にはこのフランケンシュタインがギルハカイダーの元ネタになっていることになるね。
だかしかし、数年後のロンドンで復活したフランケンシュタイン博士はこれまでと同じ人相の、でも体は死体を繋ぎ合わせた人造人間なのに、凶暴にもならず、これまで通りに医者をやっていて、胸元に小さな薔薇を挿すお洒落さんもやっているのだ。ハンスも一緒だ。フランケンシュタイン博士よりハンスのほうが人造人間手術の腕がよいのか。

てことで、二作目からは原作から大きく離れるオリジナルな内容だけど、博士の突き詰め方が興味深い。

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