零戦 アメリカ人はどう見たかを読んだ。

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零戦 アメリカ人はどう見たか
辻 俊彦
芸立出版

題のとおりのアメリカ人は零戦をどう評価していたか、資料とインタビュー取材からまとめられた内容。
零戦について以外の部分で、日本のパイロットの戦術についてアメリカのパイロットがどのように見ていたかの感想もあり、そちらのほうが興味深かった。何故そのように感想を持ったかと問うならば、零戦についての言及部分は高校時代にミリタリーマニアの先輩というか年長者の話していたのを外野ながら懇々と聞かされていたからだ。もちろん率先して見聞きしていたわけではないので忘れている部分、知らなかったこともあるけどね。

戦術については零戦以降はアメリカが追う立場になったので、純粋に飛行戦術であると同時に零戦を攻略するアイデアでもあるのです。その攻略の仕方が現場だけでなく、戦闘機の開発自体にまで及んでいる。強力な敵が現れると殆どの場合そうなるのだけど、対零戦に関しては未来になった今から見ると強かったほうが攻略された話なので、興味深かったのでした。残念なのはその攻略を返せなかったこと。

零戦の防弾版が無い(全然無かった訳じゃない)ことをことさら云う人が多いが、アカン部分は他にもたくさんあり、長所も同じようにある。
初期のライバル機だったワイルドキャットだってクソみたいにアカンとこあるじゃないか。それはいいのか。
ということで、期待とは違った部分で興味深い内容だった。

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