彼女の手の中のバービーの表紙の描きかた。

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弾射音さんの小説、彼女の手の中のバービーの表紙の書いた手順。
まず小説を読みます。内容を知らないと何していいんだか分かりませんからね。そして絵を考えるのではなく、デザインを考えます。表紙から内容が多少でも想像できたらいいんじゃないかと、文字の位置とそれに合わせた絵の部分をどうするかです。何故絵ではないかと問うならば、絵にするか写真にするか文字(タイポグラフィ)だけにするか最初に考えないといけないからです。今回は絵にすることにしたので絵の恰好を考えます。絵を書く人が近場にいる比率が高いのでこういった表紙などは絵を採用することを前提にしてしまいがちですが、むしろ、写真のほうが使われる比率は高く、僕自身、できるなら写真が良いなと思います。それも小さなオブジェ的なものじゃなく、所謂実写やフルサイズのオブジェなどが良いと思っています。それを望んでも主に予算上できないから絵というのが実際の所じゃないかな。もちろん、そんな後ろ向きの発想は公開しないので、絵にしている前向きな理由は作っていると思いますよ。前にも後ろ向きにも同時に理由は発生するのです。

それでざっと描いたものに雰囲気を見るために色をつけます。下書きは鉛筆です。しかしこちらのほうが勢いがあっていいなとおもいつつ、かといってディティールをきちんと書き込みたいとも思ったり。勢いとディティールを併せ持てればいいのですが、ほぼ無料で発注できる絵の担当が自分だけなので、もう少し頑張らないといけないですね。

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そして完成がこちら。服は実物を見ながらディティールを入れていきます。
絵の部分とグラフィックデザインを兼任するとやりやすいこととして、タイポグラフィと絵の合成を作りこめることです。別の人がやっても出来ることだけど、絵に掛かる部分やトリミングの範囲など絵自体への尊重はあるけども、それでも表紙のデザインを構成する素材でしかないので、作った人のアーチスト的な自意識は、ちょっと面倒くさいなと思ってしまう。僕は納期を守り、きちんと下仕事の出来る人が好きだ。それは職人かアーチストか、著名かどうかなどとといったしょうも無い名称の問題じゃなくてさ。

 

で、ラフスケッチの合成モードが仕上げのときに上手いこと同じになってくれなくて、どうなってんだと慌てつつ、微調整して大体同じになったら完成です。タイトルはスケッチのときは細すぎたので左右を広くしています。

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てなことで、表紙作ってるだけだけど電子本は力を入れていきたいので、表紙デザインなどのご用命を承っております。

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