何度目かのメルキアデス・エストラーダの3度の埋葬を見た。

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メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬(原題/The Three Burials of Melquiades Estrada)(2005年 アメリカ、フランス 監督/トミー・リー・ジョーンズ)
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アメリカとメキシコの国境を舞台にいくつかの形態の家族の話という見方をしました。
僕はマイクの奥さんルー・アンの心情が大変気になりました。
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マイクの社会からの脱落ぶりも酷いですけど、奥さんの現実からの逃避も病んでいて辛い。
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メキシコで出会う盲目の老人も切ない。目が見えないからではなく、いるはずの家族から捨てられているからだ。国境警備隊の人たちは割り切ってステロタイプに描かれている。マイクがそういうステロタイプな国境警備隊の一員なのも学生の頃のメインストリームから外れていったことを表しているんだろう。
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メルキアデスが最後まで謎のままで、何者か結局分からない。映画の攻殻機動隊を見た人は本当はダックスフントと暮らす一人暮らしの清掃員を思い起こすかもしれないし、単に妄想癖のある寡黙な童貞だけかもしれない。でも何者でも無い人なんだろう。
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ピートの回想が何度も入り、それが回想と分かりづらいときもあるので、時間軸が交錯する映画を見慣れていない人は戸惑うかもしれない。
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ピートが最後まで気持ちが揺るがない為に行動に一貫性があるので、ただ物語を進行させているだけにみえて、僕には影が薄かった。むしろその周辺の人たちが興味深かった。

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言語も交錯するシーンが意味を持ってる場合があるので、吹き替えで見るとキャラクターが馬鹿に見えるときがある。好みもあるけどこれは原語で見たほうがいいかな。
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