何度目かの上意討ち 拝領妻始末を見た。

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上意討ち 拝領妻始末(1967年 日本 監督/小林正樹)

やたら重量感のある映像だった。
赤ちゃんを抱く三船敏郎さんが平田弘史さんの劇画のような雰囲気がある。

戦いとは誰かを殺すことで、誰かが死ぬことなのが凄く迫ってくる。血まみれの三船の気迫が凄まじい。今使い古される言葉の意地や根性ではない、祈りや救いを託すような儚さがある。
物語上、アクションよりもドラマに重点が置かれているので台詞が多くて、それがやや演劇っぽいかな。

クライテリオンのSamurai Rebellionで四本続けてみたんだけど、これは一番品があるね。映画としても見ごたえは一番だと思う。僕の好みは
1)上意討ち 拝領妻始末
2)斬る
2)獣の剣
4)異聞 猿飛佐助

という順だ。2と4の間は結構開いてるかな。二つの2はエビ天とエビフライの様なものだ。1と2の違いは仲代達也さんのポジショニングにあると思う。