終わってみると反省点とか振り返ったり。

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今やってることは、ほぼしょうがないから始めたことばかりだな。3DCGも音楽も写真も、本業っぽく見える映像も。
本来業務はグラフィックデザインで、それも絵を描きたいためにレイアウトや印刷について学びたかったからで、純粋に趣味としての興味はタイポグラフィ(という言葉は最初は知らないかったので文字やマークだったが)でそれについてもグラフィックデザインから学ぶことが多かった。学校行けよという意見に対しては吐き気がするくらい学校が嫌というお返事をしたいです。
ジャンルに関してはどれも嫌じゃないし、積極的に取り組みたいとは思うけど、そういう能力は自分にはないと思ってしまうのだ。頑張ればできる、学校で勉強すればできるようになる。そうは全く思わないのだ。なににしろ学校が嫌いで、毎回落ちこぼれているのだ。たかがパソコンの操作も学校で習っていたらできなかっただろう。勝手にやってたことと仕事でやむにやまれずだから出来た。それも完全ではない。
取りあえず格好はつくようになっても、初期の頃に言われた「君は本職じゃない」というのがかなり強い口調だったので何やっても自信がない状態に。
自信は無いし、金も無いのでびくびくしながら取りあえず作ることを選び、今に至るのです。

そんなこんなで、いい年して初めての展覧会になった東海3DCGクリエイターズ作品展は先にも書いたこうしたらよかったはまだあった。
発想として3DCGは他の書や絵画陶芸や彫刻とは違う新たなものとか違うものという発想が前提だったこと。ほんと見聞きしたことをすっかり忘れてしまって今に生かせていなくて恥ずかしいが、新しいかもしれないが別ではないし、違うから優越感に浸るものでもない。つまり、これ前の伝統的な芸術の作法の延長線上にあるものという発想が全然なかった。プリントしてるのにねw

絵のスペックを全く表示していなかった。これはもう全くの盲点で今朝まで気が付かなかった。3DCGなんだから特別なんだ!書きようなんてないよ。じゃなくてな。
例えば絵だとサイズ、画材、制作年などを公開しています。例えば
60cm x 45cm
油彩、布
1984年
みたいな具合に。画材が複数あれば、油彩、アクリル、コラージュがあれば、印刷物、プラスチック、でミクスドメディアと表記します。こういうのって他にないから書きようがないというのは、そんなにないんですよ。
今回の展示に合わせて僕の絵で書くと、
594×841mm
3DCG、写真、コラージュ、インクジェットプリント、半光沢紙
2018年
こんな感じでしょうか。
写真の展覧会でもスペックは書きます。こちらははもっと技術よりなので3DCGに近いと思います。最近はEXIFデータもあるので、更にスペック至上主義に見えてしまうくらいです。
撮影情報
カメラ:CANON EOS-1D X Mark II
レンズ:単焦点、SIGMA Art 135mm F1.8 DG HSM

EXIFデータ(詳細データ例については省略)
撮影日時:
ISO感度:
露出時間:
露光補正値:
絞り:
焦点距離:
ホワイトバランス:
フラッシュ:
イメージサイズ:
てな感じのものを3DCGに応用し、
3DCGソフトウェア
モデリング/
プラグイン/
レンダラー/
レタッチ/
OS/
ハードウェア/
ビデオカード/

など、いっそのこと徹底的かつ簡潔に書く。
道具は気にしないとは言いながらも気になるものですし、その場に書いてあればスペックを前提にそこから話すこともできます。
道具から話すならば「これはタイタニックや今上映してる宇宙戦艦ヤマトでも使われてるCGソフトで作ったんですよ」と目の前のものよりもなじみの良い遠くにあるもの(結構悲しいが仕方がない)を例に挙げると3DCGに詳しくなくても、見る姿勢が作れたんじゃないかなと思います。

今回はあまり聞くことがありませんでしたが、絵を売る話。さて、3DCGというか、コンピュータで描いてプリントしたイラストです。どうやって売りましょうか。ここでも3DCGは新しい表現だから特別、前例がない発想だと全部自分たちで考えなくてはならないです。この時点で発想がストップしてんですから全部考えるのは出来ないことです。先人の知恵を借りましょう。プリントとは印刷であり印刷は版画です。中抜きしますとインクジェットプリンターでプリントするのは版画を作っていると言えるのです。今回展示したのは版画なんです。となれば話はすごく簡単です。版画を売るノウハウでいいんです。もしくはシルクスクリーンですね。違うのは版はデジタルデータであることために版自体を無制限に複製できることと、プリンターとインクと紙が存在する限り無限に印刷できることです。無限にある、のは自らそうしないと制限することで回避できます。デジタルデータをバックパップなど制作上の都合以外で複製しないとか枚数と500枚までなど自分で決めます。版画でも無限にプリントできないと云っても根性さえあれば無限にプリントできます。結局プリント枚数は自分で決めるのです。
枚数は500枚としましょう。それらの裏などにナンバリングと自分のサインを入れます。「裏面など」なので、表でもよいです。男らしく表にサインドーン!と書くのもいいかもしれません。販売するときは額装含めて作品とします。つまり額なども自分で選んだり制作しているからですね。ここに疑問がある場合は額装込みとプリントのみの二種にしてもいいですね。この案はトラディショナルな画廊を経営する画商に聞きました。ここで一点、疑問に思ったのはインクジェットプリントは紫外線に弱く、状況によっては色あせが激しいのですがその場合はどのような対応をしたら良いか。です。答えははっきりしていまして、「そのままでよい」とのこと。色褪せることも作品のうちで、買うほうはそれを理解した上で購入するものだそうです。色褪せについてかなりビビった発想を持っていたので新鮮でした。結局のところ、裏面にナンバリングとサインさえあれば他は何も問題ないってことです。プリントは版画。すっきりします。

映像については販売はちょっと考えづらく、パッケージかデータかで、あ、そんなに難しくないか、パッケージならそのままDVDかブルーレイに焼くなりプレスするなり物体を作ればいいんですね。DRMもかかりますし。データだけならパソコンを用意してUSBメモリなどを持参してもらってそれにコピー。USBメモリなどを持っていない人にはUSBメモリなどごと販売です。「USBメモリなど」と言っているのはSDカードでもよいからです。この場合はDRMをどうするか問題が増えますけど、先ほどの版画のように「気にしない」というアイデアも考えてみてはどうでしょうか。
その前に大切なのは上映展示の方法です。今回は液晶モニターに表示しました。環境の光にあまり左右されないのできれいには見えますが、一人で見る画面サイズだったのでやはり大きなサイズでみんなで見る方式が良かったですね。音も大きな音が耐えられるスピーカーでというのは以前にも書きました。個人的な思いとしては3DCGのプレゼンテーション、映像発表会でなく、志だけでも映画を見てもらう感覚を持ったほうが良いなと思いました。技術を見せるっていうのは見る人を自分以下として認識してるんです。お客さんが技術を見るのは良いんです。見る視点の問題だけですから。見せる側がそうだと、自分はすごい技術を持っているから見ろ!ってことになっちゃう可能性大きいです。
音に関しては今回は添え物という発想でした。僕は音楽も効果音も絵と同様のバランスで力を入れているので残念でしたね。次があるなら音も含めて映像作品を上映展示したいです。

ギャラリーで映像とかどうなのという点については結構前に三重県美術館で液晶モニター美術展だったかと称して、た、割にはプロジェクターの上映展示が多かったですが、作為品展示を液晶モニターとプロジェクターですべて展示する企画展がありました。もう全然特殊じゃなくて普通。かといって一般的にはそうでもない認知度。でも誰もがみんな知っている。3DCGは月光仮面かw

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